2009年4月10日金曜日

2009年4月9日(木): ジムクレイマー MAD MONEY



今日の株価終値:
Dow Industrials (.DJI) 8,083.38 △246.27 (+3.14%)
NASDAQ Composite (.IXIC) 1,652.54 △61.88 (+3.89%)

一体全体、ベアマーケットでどうしてダウが246ポイントも上昇するんだ! 株価が崩れる筈だったんじゃないのか! 

ヘッジファンドは未だに超ディフェンシブだ。相場に逆らって、自分たちの投資家のお金をクラッシュさせているんだ。

ずっと言い続けていることだが、相場が上昇するためには、何らかのシグナルが必要だ。
小さなサインでも、実際に景気が上向く兆候がね。

例えば、政府の刺激策が効果を出しつつあるとか。住宅市場の底打ち感が見え始めたとか。
それは、実際に中古住宅売買で値がつく状態になってきたるとか、件数が増えつつあるとか。
私はここで毎日市場を見ている。そして、市場のどこかにそういう小さなサインが出てないかを注意深く見守っている。

レッドロブスターやルビーチューズデー、カリフォルニアピザキッチンなんかのいい数字。
ワールプールのセールスアップ。リサーチインモーションの素晴らしい決算。ベストバイやBBBYのダイナマイトリザルト。台湾セミコンダクターもそうだ。

人々はこういういいサインを見ようとしていないんだ。でもそれは間違ってる。
ベアは間違ってる。あまりに多くのポジティブなサインが出て来てる。多くの実証的なサインが出て来てるんだ。

相場の転換点になっているって証拠さ。

スマートマネーと言われてるところが認めたくないことだけどね。ネガティブな意見に目を曇らせてるけれど。

状況は確実に改善されてるんだ。経済は本当に回復してるのかって? 政府の刺激策が成果を出しつつある。バーナンキ、ガイトナーについては、以前は悪者扱いしていたが、今は成すべき改革を先んじてこなしている。

今日我々は、ベアで居ることの痛みを見せつけられたと思う。ブルのステージコーチがついに出ばってきたからだ。そのステージコーチの名前は!

ウェルスファーゴ!

今日ウェルスファーゴは、市場の予想を大きく超える決算内容をプレアナウンスした。この内容はもう無視出来ないレベルだ。この数字を見て、市場はアニマルスピリットをだし、ベアからブルへと転換したんだ。

どうして、ダメなはずのウェルスファーゴがこんな決算を出したんだ。誰からも見放されていたというのに。国有化すべきなんて議論もあった。ワコビアを吸収したときには、二つの死に損ないの銀行を足し合わせたって、大した銀行になるわけがないじゃないか、なんて言われてたのに。

この決算から読み取れることはなにか。シンプルなことだ。住宅市場はもうすぐ底打ちに近い状態になっている。

バンク・オブ・アメリカもこのニュースを受けて大きく値を上げている。

このことがどうしてとても重要かって言うと、この国の経済を蝕んでる一番の問題である、銀行の健全性についての改善が見られて来てるということだからだ。

今日のアナウンスメントから計算すると、ウェルスファーゴは25ドルに向かって行くだろう。

JPMもいいと思う。

また、バンク・オブ・アメリカもいい決算だろう。ローン市場のシェアが高く、ウェルファーゴの決算を見れば、その可能性は高い。

ガイトナーのプランも充分機能するだろう。

今週の中での売り優勢も、単純な利益確定だったと思うが、ベアはそうは見ていなかった。
実際は、小さな反落は、ブルマーケットの正常な姿だというのに。

ベアは理解していないが、市場は良いニュースに大きく反応するようになっている。そして、良く聞いて欲しいんだが、これからさらに、より多くのウェルスファーゴのような良いニュースが出てくるだろう。

だからこそラリーが続いてるんだ。しつこいネガティブな意見にも関わらずね。アナリストの中には、銀行株はあげ過ぎでもう売りだ! なんて言うヤツも居る。

今の市場は、経済が良くなって来てることをちゃんと反映している。デプレッションは回避された。そして、さらに良くなって行く可能性がある。

ベア派には申し訳ないが、君たちと仲良くすることは出来なくなってしまった。

今は株に恐れを戴く時じゃなく、ベアな気持ちを恐れるべきだ。

ウェルスファーゴのニュースは、まさにゲームチェンジャーだ。市場の心理を反転させてしまうほどのね。

重要なことは、全ての状況がクリアーになるまで待っててはダメだ。環境は確実に良くなって来ている。デプレッションは回避された。だが、未だリセッションの中にはいる。しかし、いずれリセッション自体も終わる日が来る。

視聴者からの質問:
Q:昨日のニュースでNAT Nordic AmTanker 29.95が、NY株式市場の、ネイキッドショートスレッシュホールドリストに載ったというのがあったんですが、このことはどういうことで、考慮すべきことですか?
A: 実在しない株を使ってショートをかけ、市場を破壊するような行為は今政府から糾弾されているし、アップティックルールが復活される予定なので、これらの常識を外れた市場操作の行動は出来なくなるようになる。いずれにしても、NATはファンダメンタルもいい株だと思う。

Q: BAC Bank of America 9.50、今朝寄り付き一番で売ってしまって大変残念だったが、この値段は単純にウェルスの連れ高なのか、ほんものか?
A: ただの連れ高じゃない。9ドル以上になったから、8ドル後半までは戻るかと思うが、その後は10ドル以上を目指すだろう。ここで立ち止まる株ではない。君はちょっと早まったけれど、また買い場はくる。この株だけじゃなく、どんな株であれ、チャンスがあって、反落する時が来るけれど、相場の方向としてはブルに変わったから、高値を追うんじゃなく、調整時にうまく拾うようにしよう。

Q: 金融政策のQuantitative Easingとはどういうこと?
A: 金利を0レベルにして、とにかくジャブジャブに銀行にお金を供給して、市場にお金が回るようにすることで金融機能を安定させ、市場が回復したら、金利をあげてデフレを防ぐっていうこと。

Q: MON Monsanto 82.80 中国が成長して行く中でこの企業も大きく成長するのでは?
A: MONも言われる通り素晴らしい企業で今後の成長も期待されるけど、農業関連なら、私はTNHを押す。配当も高く、財務もしっかりしていて、成長も見込めるいい会社だ。MONももちろん買いでいい。

SELL BLOCK:
状況が変われば我々自身も変わらないといけない。だからこそ、このコーナーでは、過去に忌み嫌って捨て去った投資のアイディアを、もう一度見直してみようという訳だ。

生命保険業界。確かに、この金融危機で大きく痛めつけられた。しかし、昨日のアナウンスで、TARPを使った政府の救助によって生きを吹き返す見込みが出て来たんだ。だから今日は、LNC, PFG, HIG, PRUが大きく値を上げている。TARPを使うことによって、有害でなくなることが出来るんだ。確かに、この業界自体が、大きなロスをかかえ、株価も大きく下落していったけれど、復活する見込みが出て来た以上、我々の態度も変えて行くべきだと思う。

逆に、PDCO Patterson Cos. 19.87とHSIC Henry Schein 40.51は、売りの独房入りだ。
リセッションで、歯科業界の需要が減って来ているからだ。実際、歯科医の客足が減っているというデータが出ている中で、当然新たな器具の導入を控えてるだろう。アナリストは既に落ち込んでいるマーケットの中でこれ以上のダウングレードを出すのを控えてるみたいだか、私はこの二つはさらに下がると思う。なぜなら、この業界の中でも、さらに下のレベルの会社だからだ。

視聴者からの質問:
Q: STJ St. Jude Medical 34.64, オバマのヘルスケアリフォームの影響は?
A: STJはいい会社でいい数字を出していたが、今の経済状況の元、高額の手術に関しては控える動きが出て来ていることから、買い控える方が良いと思う。議会と大統領は嘘をついてる。ヘルスケア会社は大きな利益を出しているというが、実際はそうではない。だから、この会社にとってはネガティブな状況しかない。

CEOインタビュー Chatem Inc. (CHTT) Zan Guerry:
Jim:今日のラリーの中で、日用品の市場はディフェンシブということで、取り残されてしまったのが明らかだ。ヘルスケア&日用品の企業CHTTは、経済が冷えきったときにはとてもホットだった。しかし今は株価が下がって来ている。人によっては、決算結果が悪かったから、セクターローテーションの理由以上に、余計に市場から見捨てられる結果になったんだという。そのあたりがどうなのか、是非聞いてみよう。
さて早速ですが、貴社をお気に入りのアナリストが、決算結果にかなり失望した、というレポートを出しています。彼曰く、CHTTは予想を大きく下回った、ということを言っていますが、それは正しい意見と言えますか?
Zan:確かに、公平な意見として、実際第一四半期は良くなかったです。ここ最近はずっとウマくやれていたんですが。ただ、我々は公式には四半期ごとのガイダンスは出していません。確かに、セールスは8%ダウンしていました。ただ、いい兆候としては、リテールの環境が良くなってることや、在庫の削減が進んだことがあります。また、本来2月に出荷されるはずだったのが3月に遅れ来たこともありまして、3月から4月の売り上げは非常に強いものがあります。これらの状況から、通年のガイダンスは達成出来るものと考えています。ですので、第一四半期は確かに良いとは言えませんでしたが、全体としては上手く言っていると言えます。
J:残念なのは商品のパッケージングに関して、原料価格が下がっているはずが、それがコストに反映されてきてないことなんですが。
Z:プロモーション費の上昇等もあり、今期はあまり削減出来てなかったですが、言われる通り、原料価格の下落は、今後企業業績に貢献してくれる要素となるでしょう。
J:広告費はどうなってるんですか。貴社はたくさんのブランドをもってらっしゃる。
Z:ブランド作りの広告費に関しては上手く機能していると思います。今後4ヶ月の中で7つの新商品を市場に投入して行きます。これらの商品が市場を再度掘り起こして、きっと売り上げに貢献してくれることと思っています。今後の4ヶ月を見てください。
J:キャッシュをたくさんお持ちで、自社株買いや債券の買い戻しを活発にされてますが、配当をたくさん出すという方向は考えないんですか?
Z:私は、自社株、債券買いをすることで、株主の方に対して、弊社の姿勢、自分のところのビジネスの成長性を大きく信じているということを、きちんと示せていると思っています。
J:わかりました。どうもありがとうございました。
Z:次回はいい数字を出します。

リセッションが続くと思えば、CHTTのようなディフェンシブな銘柄は買いだ。ただ、これから経済が上向くと思うなら、他に良い銘柄があるだろう。選ぶのはあなただ。


Lightning Round:
Q: IBOC int'l Bancshares 9.20
A: 買うな。コンストラクションポートフォリオが気にかかる。
Q: ALTH Allos Therapeut 5.80 以前推奨してて、その後は上昇したけど、10日前の決算発表で大きく下げました。どうでしょう。
A: そうなんだよ。モーメンタムを殺してしまった。しかし、ファンダメンタルは良い会社だし、ストーリーとしてはまだ大丈夫。持っていてよい。投機的な株だけどね。
Q: MS Morgan Stanley 24.97 先週買った。来週が決算。どうすべき?
A: ネガティブ面は消えてるかもしれないけど、エキサイティングな決算じゃないと思う。売り時だ。もし金融で何か持っときたいなら、他のいいのに乗り換える方がいい。それと、SKFのような金融系のショートを持ってたら、今は売ってしまわないとヤバい。
Q: SJM JM Smucker 38.81
A: あまりにディフェンシブだ。今のマーケット状況だと面白くない。今週までは良く頑張ってくれたが、経済が強くなりつつある今は、売りだ。

Q: WTI W&T Offshore 7.69
A: 心配だ。利回りもないし。オイル&ガスはいいけど、この四半期は悪い。今は買い時じゃない。

Q: CHD Church & Dwight 53.53
A: この株は大好きな株だが、今の状況ではあまりにディフェンシブだ。買うべきじゃない。でも、もしデプレッションに戻るようなことがあったり、リセッションが酷い状況になるならこの株は買いになる。でも、状況が良くなっていく時には反ってポートフォリオを痛めることになるだろう。それよりもリテール、レストランや素材、鉱物などの方が、利益を上げてくれるだろう。


分散してますか?:
分散投資が個人投資家を守る手だてということで、視聴者の保有銘柄を聞いて、ポートフォリオがきちんと分散されているかを即座に答えるコーナーですが、あまりに銘柄に細かくなってくるので省略します。

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