2009年4月27日月曜日

2009年4月24日(金): ジムクレイマー MAD MONEY





今日の株価終値:
Dow Industrials (.DJI) 8,076.29 △119.23 (+1.50%) Volume 402M
NASDAQ Composite (.IXIC) 1,694.29 △42.08 (+2.55%) Volume 2,147M

今日も素晴らしい日だった。今日も株価は上がった。ベアが拠り所としていた証拠がまた崩されてしまったからさ。彼らの大きなキャッシュポジションやショートポジションは、痛めつけられた。ガイトナーとバーナンキに奇襲攻撃をされたのさ。銀行のストレステストの事前の噂のせいでね。

ベアは、ストレステストの結果が、多くの銀行に問題があるか、ストレステストの内容みたいがザルみたいなもんだろう、と願っていたんだ。どちらに転んでも、負けはないと踏んでたんだ。

だが、彼らは政府がこれほどずる賢くなってるとは思ってなかったのさ。

ガイトナーとバーナンキは声明を出した。どの銀行も、充分な資本を持っていない。どれもが、資本増強の必要がある、というタフで恐ろしいものだった。だが、そういいながらも、どの銀行に対しても実際には資本増強を強制することはせず、銀行筋を脅すこともしなかった。

ベアが空売りする機会を奪ったんだ。

政府は本当に上手く立ち回ってる。

これがベア派のヘッジファンドが買いに入らない理由がなくなってしまった。投資家に説明出来なくなっちまったんだ。

ショート筋に残った最後の買わない理由は、バリュエーションだ。

だが、バリュエーションは、株の持ち主に支配されてる。市場参加者の多数決によって決まるものなんだ。
そして、今はミューチャルファンドが買い手となって、バリュエーションを決める立場になっている。ショート筋のヘッジファンドではなくてね。

市場には二つの勢力がある。株価が上がり過ぎてると考えるヘッジファンドと、株価は最高値から見ればまだ半値だから買い! と考えるミューチャルファンド。

だがミューチャルファンドが優勢だ。なぜならミューチャルファンドのほうがヘッジファンド以上に資金力を持っているからだ。

FD,HONの高配当に目を輝かせたり、グロースマージン株に目を向けているんだ。

ブルは、今の相場を高値から半値だ! と見るし、ベアは底値から短期間で倍になった。早すぎる、という。

だが、このゲームには、スピード違反でチケットを切られることはない。

なぜ私がブルの側に立ってるかって?

あなたがた視聴者の皆さんがブルだと思ってるから? いやいや、それは全く関係ない。大事なのは、機関投資家がどう動いているか、ということなんだ。

今、ミューチャルファンドはどんどん資金を市場に投入している。利益を上げているからね。しかし、ヘッジファンドはショートのポジションを手仕舞っている。市場に対してアンダーパフォームしているからだ。

そして人々はヘッジファンドから資金を抜き出していってるんだ。

大きな資金の動きに逆らってはいけない。お金はブルの方向で市場に流れてる。ベアは、ストレステストというアリバイを失った。

結論:マーケットの動きは市場に流入するお金の動きによって左右される。そして、今はヘッジファンドでなくミューチャルファンドにお金が動いてきている。その動きが、今のブルマーケットのモーメンタムを作っているだ。

視聴者からの質問:
Q: カジノ業界が嫌いなのは知ってますが、昨日売り推奨のLVSも今日は値を上げてますし、3−5年のスパンで見れば投資として魅力があるのでは?
A: まず、本来上昇すべきでないファンダメンタルの酷い株が、アニマルスピリットによって上昇しているという状況があること。そのことは、考慮に入れて判断すべきだった。ただ、LVSは2週間前のSELL BLOCKで、独房から出して売り推奨を掛けた。このタイミングは間違ってなかった。カジノ銘柄以外にももっと素晴らしい銘柄はある。私はやはりこれらの銘柄は嫌いだ。

Q: Smith & wesson。銃の販売は45%ですが、株価は2年間で最低のレベルです。オバマ政権下で、銃に関するネガティブなイメージもそうさせてるのかもしれませんが、これはチャンスじゃないかと思うんですが。
A: 1月に買いコールを出した後、倍になった時点で売るように勧めて以来見直してなかった。だが基本的に銃のセールスは順調だし、この戦略はかなりいい案だ。

Q: GGPを持ってるんですが、破産してる会社なので、どのようにすべきでしょうか。
A: 資本の部分が残るかどうかは分からないし、REITなら、FRTの方がいい。REITはいずれ必ず戻る時がくると考えているし、ここは高配当で、CEOは私が思うに、不動産業界の中でベストの人間だ。


ーCM開けー
今週の投機銘柄:

ストレステストにストレスを感じるのはもう止めにしよう。メジャー銀行は確かにストレステストの標的にされているが、その陰で、支払い能力があるまともな地方銀行に投機のチャンスが訪れているんだ。

メジャー銀行の動きが封じ込められている中で、地方銀行の中には大きく力を伸ばしつつあるところが出てきているんだ。

マイナーリーグからメジャーに昇格するような銀行を見つけようってことなんだ。

FMER FistMerit Corp. 20.13は、私の好きな銀行だが。9つの大きな地方銀行の9.9%を所有するこの銀行は、ヘッジファンドが触りやすい銘柄だ。

そこで私は、そのような他の銀行を、投機銘柄として紹介しよう。

FNFG First Niagara Financia Group.

ニューヨーク州アッパーステートの銀行だ。ウェスタンペンシルバニア州の事業の獲得によって、この株は2倍になるポテンシャルを秘めるようになった。

FNFGは、将来のM&A資金として、大規模な新株公募を行った。通常新株の発行は、株価を下げる要素となるが。だが、公募価格からさらに値を上げてきている。これは非常にブルなサインだ。そして、これはこれから大きな上昇がある可能性を示しているんだ。元々アッパーステートで大きなシェアを持っているぎんこうだが、政府主導によるPNCとNational Cityの合弁の恩恵を受けて、ウェスタンペンシルバニアの事業を獲得すれば、ウェストペンシルバニア州第3位の銀行になる。そして、私自身はこのディールは政府から承認されると見ている。FNFGの雇用を増やすようにするという声明もあるし、政府はダメとは言わないだろう。

政府が誰かに何かを売らせたとき、その購入者は大抵利益を得るものなんだ。

例えばCHTT。2007年1月、政府の指導でJNJから5つの消費関連事業を410Mドルで買い取った。政府の肝いりだから安値で買ってるってことは分かってるんだ。だから、買収の声明が発表される前日34ドルだった株価は、1年半以内で最高値82ドルを付けたんだ。

私はFNFGに関しても同様のことが起こるんじゃないかと思っている。消費材と銀行という業界の違いはあるけれどね。

CHTTと違って、FNFGは、買収のアナウンスが出た後でもそんなに株価は跳ね上がらなかった。というのは、銀行業界は、この買収の重要さを理解していないと思われるからだ。だが、我々は、他の業界で起こったことを経験として知っている。

First Meritと同様、FNFGもTARPから借りた資金を返済すると発表している。そして、公募を使って資金を集めた。こういう動きが重要なんだ。ストレスだらけの銀行じゃなく、自分の足で立ってられる銀行だってことさ。

だから、ゆっくりと、でも着実に、株価は上がっていくだろう。

金融セクターは今回の危機で多いに傷ついたが、恐慌は回避されたんだ。これからは勝ち組と負け組に分かれていくフェーズだ。そして、TARPの金を返済出来るような、財務の健全性があり、買収で規模を大きくしていく銀行は勝ち組なんだ。いまFNFGの名前を聞いたことがなかったからといって、この銀行がちっぽけなままでいるとは限らない。メジャーな銀行になるかもしれないし、メジャーな銀行から買収されるようになるかもしれない。

FNFGは、責任感のある貸し手の一つだ。財務の内容にも問題はない。

買収によってFNFGが受け継ぐ資産と負債には、サブプライムは含まれていないし、カリフォルニアなんかと違って、住宅バブルが大きく弾けた場所でもない。

これらは、ある意味ギフトと言えるレベルのアセットだ。

この銀行はスーパーリージョナル銀行になる可能性を秘めている!


視聴者からの質問:
Q: BACの優先株を持ってるんですが、政府はいずれそれを通常株に換えてくれるでしょうか?
A: いや、そうはならないと思う。だから、優先債券の方がいい。実際、Fordの優先債券のパフォーマンスは素晴らしいし、優先債券の市場は活況だし、政府の力を借りず自立していく意味でも大事なことだ。話は代わるが、銀行は支払い能力が欠如しているので国有化すべきなんて学者がいるが、そんなことになったら、401Kもガタガタになるだろう。ばかげた議論だ。

Q: JPM,GSを推してるのは分かりますが、Cは?
A: Cは、優先株の通常株式への変更の問題がある。そこで株の希薄化がおこるだろう。だから、やはりJPM,GSをお勧めするんだ。


Am I diversified?:
ー省略ー

Lightning Round:
Q: XOM Exxon Mobil 66.75
A: オイル関連なら、OXY、オイル&天然ガスならCOPがいいだろう。私のお勧めはCOPだ。

Q: CELG Celgene 39.86
A: この会社は現在マーケットから見放されてる部分もあるし、決算が悪かった。しかし、私自身はこの会社の成長に期待しているし、実際買っている株だ。買い!

Q: TSM Taiwan Semiconductor 9.11
A: きっと良くやってるだろう。決算もいい。アナリストでダウングレードを出したのが居て多少下げが入ったが、その判断は間違いだと思う。買い。

Q: EBS Emergent Bio Solutions 10.26
A: 思いっきり投機なバイオ株だ。この株はお勧めしない。

Q: ODP Office Depot 2.44
A: このセクターにはモーメンタムがあるし、株価のチャートも奇麗だ。投機的な意味合いとして買うのは良いアイディアだと思う。

Q: MOS The Mosaic Co. 40.96
A: お勧めしない。TNHの方がベターだ。

Q: GD General Dynamics 49.18
A: 同一セクターの他の企業の業績発表は良かった。GDもいいと思う。買いでいい。

MAD MAIL:

Q: 先日のブレスの話は非常にためになりました。いつもactionalertsplus.comからくるニュースレターで、ボトムターンアランドシグナルを見ながら取引をする中で、市場平均を打ち負かすことが出来ました。ひとつ思ったのですが、3月初旬から、ブレスに関して、マーケットが代わってきたサインがあるような気がしました。というのは、あのときはまだ下落銘柄の方が上昇銘柄よりも多い状態ではありましたが、3月初旬から、劇的に上昇銘柄の割合が増えていっていたんです。こういう部分は相場を見る時に意味のあることなんでしょうか。
A: いいポイントに気づいたね。それ自体も市場の回復状況を見る非常に大事な指標だと言える。これからも、ホームワークを欠かさず利益を出して欲しい!

Q: いつも貴重なお話を有り難うございます。MCDとWMTを移動平均が底のところで買ったのですが、未だに持っています。いつまで持っておくべきでしょうか。これらの銘柄は、ディフェンシブ銘柄だから、今の状況ではあまり上値を狙えない。しかし、どちらも非常に良い会社なので、短期で見るのでなく、長期で見るべき株だ。持っていてよい株だ。この番組でいずれ時期については言及するので、待っていて欲しい。

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