Dow Industrials (.DJI) 7,789.56 ▼186.29 (-2.34%)
NASDAQ Composite (.IXIC) 1,561.61 ▼45.10 (-2.81%)
さぁ、『暴落の理由探し』の時間だ（目隠しをして、馬にシッポを付けるゲームの真似をして、くだらない犯人探しを皮肉っている）。
今日みたいな暴落、特に引けに持ち直さなかった場合は、誰もが恐怖心から、その理由を探したがる。俺がヘッジファンドをやってたときには、こんな日は、レポーターたちが、「とにかくどんな理由付けでもいいからこの下げの理由を教えてくれ！」なんて電話がかかったもんさ。俺はこう言う。「今日は買手より売手が多かったってことさ」って電話を切るのさ。
明日のショッキングな見出しに怖がってはだめだ。理由なんていくらでも適当に言えるさ。
ハイテク銘柄の価格がファンダメンタルをオーバーシュートしたからだ！ なんてね。でも、それじゃこの１ヶ月ずっとオーバーシュートしっぱなしだ。ハイテク銘柄のマルチプルは過去に例がないほど低い。
IBMとSUNの話がぽしゃったことを言う人もいるだろうけど。だいたいこのディールのどこが良かったんだ。俺はIBMがハードをすててソフトウェア会社の道を選んでたことに敬意を表して来た。このディールは流れていい。
オイル価格の下落が理由だって？ 35-58のレンジの中である限りまだ心配するレベルじゃない。
過去にこう言う状況で、消費関連のラリーがあったのを覚えてるかい。
後場終了後のBed Bath & Beyond(BBBY)の好決算はどうだ！ アナリスト予想をまさに破壊したレベルだ！ アフターマーケットでは大きく上昇している。
金が値上がりしてるのはマズい証拠だって！
確かに俺も金が上がるのは嫌いだ。それはインフレか混乱、もしくは両方を示すからね。
でも直近で100ドル下げてる。これくらいの戻りがあっても何もおかしくない。
ガイトナープランはウマく行ってないって。前にも言ったけど、速攻で効く薬じゃないんだ。時間がかかるのさ。
第一四半期の決算を恐れてるって？
明るい未来が見え始めてる今、過去は関係なくなりつつあるんだよ。
Emerson Electric(EMR)の決算見たかい。予想を下回った決算を出したし、見通しも悪かった。だが株価はどう反応したかって言えば、何の反応も無しだ。下がってない。
アルコアの決算だって良くなかったが株価は大下げしてない。
結局、今日の下げに危険な理由なんてないのさ。
理由とすれば「このラリーで20%以上利益でたんだからそろそろ手仕舞うべきだ！」そんな売りだっただけさ。
投資のコーチとして言おう。今株を持ってる人は投げる必要はない。こんな局面では古典的なバイアンドホールド戦略で構わない。でも、長い相場の中には下げの日もあるし、それが当たり前のことなんだと分かって欲しい。
他の理由では、ホリデー前で売り場だったいうのもある。正直言えば、明日もまだ下げる可能性が高いと思う。
大事なことは、今日の下げで焦って売ってはだめだ。調整はマーケットにとって必要なもので、いつも悪いものって訳じゃないんだ。
視聴者からの質問：
Q: 防衛関係は？
A: ショート筋が出ばってる。もうちょっと下げる可能性がある。数日様子を見よう。
Q: FCX Freeport-Mcmoran 41.27を20ドル前半で買って今ほとんど倍になった。ピッグにはなりたくないけど、毎日怖くて仕方が無い。どうしたらいいでしょう？
A: 長い相場の中では、ブル派でもベア派でも大きく儲けることが出来るが、ビビって普通になってしまってはだめだ。銅はこれからまだまだ価格が上がるだろう。今は逃げる時じゃない。恐怖を感じるのは、当たり前の感情だが、それを乗り越えて持っておくべきだ！ いずれ自慢出来る株になるよ。
Q: デプレッションは終わったっていうことだし、消費関連で利益を出してるのに叩かれたTIF Tiffany 21.45はどう？
A: デプレッションには突入しなかったが、我々は未だリセッションの中にあるんだ。リセッションは終わっていない。だから、消費関連でも、高級指向よりは低価格な大衆向けのもののほうが分があるだろう。
今日の投機株：
Sprint Nextel Corporation. S 4.29
今みたいな相場の上昇期には、高い買い物をして痛い目に合う可能性もある。どういう風にバーゲン銘柄を見つけたらいいかをお教えしよう。
市場から見放されてる株を見つけることだ。事業としてはウマく回っているのに、市場の注目は大して浴びてない。得てしてそういう株はラリーしないが、中には大きく上昇する可能性のあるものがあるんだ。
どういう風にバーゲンを見つけるかを教えるために、今日はその例を示そう。
Sprint はワイヤレス業界ではベストだし、実のところ今年に入ってからはS＆Pのベストパフォーマンスを誇っている。これは非常にいいサインだ。
ではなぜマーケットの注目を集めてないのか。未だ４ドル台なのか。それは、以前この株が瀕死の状態に陥ったからだ。誰もがその時のままのイメージでいるし、誰もが死の淵からよみがえるなんて考えてなかった。
だが会社は変わった。返せる分けないと思われた債務も順調に遅れず返済し続けている、財務も前よりはましになった。でも誰もそれを認めようとしていない。
でも、会社が変わったことは事実なんだ。確かに財務的にはまだ厳しいだろう。でも、俺はこの会社がきちんと健康体に戻って行くと思っている。
でも、この株が本当にバーゲンかどうかを判断するには、会社自体の内容だけでなく、テーマというものが重要なんだ。
もともとSprintはChurn Rate(解約顧客レート）が他社より高かった。しかし、今ではサービスに力を入れてこのレートは改善されてる。料金プランも非常にプリペイドでありながら、アトラクティブなものを出して来て新規顧客数が増えている。
携帯市場自体が増えて行く中で、このリセッションで売り上げを伸ばして行ける可能性のある会社だ。
確かに、債務の額は巨大だが、この会社はキャッシュを得ている。きちんと返して行けると思っている。多くの投資家はそう思っていない。そこがチャンスなんだ。
だからと言って今すぐ買うというんじゃなくて、下げた時点を見計らって買いに入って欲しい。
大事なことだが、今は上昇期の中の下げだ。今日みたいな下げの日には、安いと思った株でも高値づかみをする可能性がある。だからこそ、こういう上昇期の下げの日には、上昇期の中でのバーゲン品を買う必要があるんだ。Sprintみたいに、下がった明確な理由と、上がるべき良いストーリーを持ってるような株をね。
OFF THE CHARTS：
明日で1000回を迎えるこの番組。2005年3月14日の初回からずっと推奨している銘柄を取り上げよう。
RIMM Research In Motion 60.10
あの時は22.10で、今までに171％の利益が出ていることになる。もちろん、相場の下落前に売り抜けた人はもっと利益が出ているはずだ。本来あのときに、全て売り抜けるように言うべきだったけれども、RIMMのことは大好きだったし、今もそうだ。
さて、今日はそのRIMMのチャートに関してだ。チャートだけに頼ることは馬鹿げてると思うし、企業のファンダメンタルを見るベキだとも思うが、でもチャートはおろそかに出来ない。なぜなら、他の多くの投資家たちがチャートを利用してトレードをしているからだ。
投資のコーチとしては、奴らがどう市場を見ているかってこともきちんと教えないといけないだろう。
チャート派の立場から見れば、RIMMは今非常にいい状態だ。ダブルボトムを形成し、上抜けして来た。これは新しい上昇トレンドが現れてる。それに200週移動平均線も上抜けしてる。
それにファンダメンタルも盤石だ。4月2日の予想以上の決算。2006年8月以降RIMMのグロースマージンは下がって来ていたが、ここに来てマージンも回復基調にあるようだ。来期の決算はさらに上を抜けて行くだろう。24％の利益増加以上にマージン上昇が効いてくると思う。今のマルチプルは16。将来の利益＆マージン増加を考えると、とても安い水準と言えるだろう。
大事なことは、チャート派もRIMMを推奨している。そしてファンダメンタルを好む俺も、この銘柄を評価している。今後は次のステージに入るだろう。
視聴者からの質問：
Q: GOOG Google 358.65、もうすぐ発表される決算をどう予想する？
A: 検索エンジンの最適化は進んでいるが、広告収入に関しては、良いように思えない。今は、この株には乗らない。
Q: AAPL Apple 115.04
A: 今期の決算は良くない可能性もある。但し、この会社は常に業績を伸ばして来たし、今後も上昇する可能性を多くもった会社だ。ホールド。
Q: VMW VMware 27.60
A: VMW自体はいい会社だ。ただ、株主のEMCの決算を気にしている。場合によっては売りに出される可能性もある会社だ。この株には乗らない。
Lightning Round:
Q: FMCN Focus Media 6.51
A: 以前は買い推奨したが、今はもうだめだ。まだまだ下がると思う。リスクがありすぎる。
Q: APOG Apogee Entp. 11.73
A: 今は売りだ。
Q: TEVA Teva Pharma (TEVA), オバマヘルスケア関連でどう？
A: ジェネリック薬品に関してはありだ。買い！
Q: DAKT Daktronics 7.74
A: 広告関係はまだダメだろう。ここも例外でない。売り！
Q: YHOO Yahoo 12.84
A: 買い。CEOに掛ける！
Q: TWX Time Warner 21.25、AOLのスピンオフに掛けてるんだけれど、どうかな？
A: メディア関連は未だベアだ。私なら売りだ。
Q: BA Boeing 36.64
A: 航空関連はリスクがある。売りだ。
Q: ZOLT Zoltek 7.38
A: カーボンファイバーは2007年の株だよ。ストーリーの終わってる株だ。買わない。
OUTRAGE OF THE DAY：
今日俺が腹立ってるのはProSharesの金融ウルトラショート銘柄のETFである、SKFだ。
SKFの存在は、マーケットの健康的な回復を妨げてる。金融株の中には回復に向かってる株もあるというのに、バスケットで２倍のショート圧力を掛けることによって、株価そのものの上昇に大きく水を差してるんだ。
そして、さらに問題なのは、２倍のショートのはずが、金融株のインデックスに連動せず、金融株の下げに利益をきちんと上げてる訳でもないことだ。
結局儲かるのは狡賢いヤツらで一般投資家は利益を大して得れない商品になってる。
金融株の下げ相場で利益を出したいなら、きちんとダメな銀行を選んで空売りすればいい。
この商品は害悪でしかない。市場から抹殺されるべきだ！
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