今日の株価終値:
Dow Industrials (.DJI) 7,975.85 ▼41.74 (-0.52%)
NASDAQ Composite (.IXIC) 1,606.71 ▼15.16 (-0.93%)
今日の下げに俺が心配してないかって? いやいや、実はゾクゾクして仕方ないのさ。
どんな上昇相場にも、少し下げる日は出てくる。今日みたいなレベルのちょっとした下げ。こういう下げは極めて正常。クラシックなものさ。30年の中で何度も見て来ている。
今日はネガティブなニュースだらけだったからね。銀行株に対する大きなダウングレード。本当ならもっと下がっておかしくない日だった。それがこの下げ幅。そして、引けに掛けての上昇。
先週末はヘイトメールだらけだったよ。ブル否定派からのね。
ヘイトメールの数は、自分の予想が正しいかどうかの指標になることがある。
ダウが6,500になったとき「これからのダウンサイドは少ない。買いに入るべきだ」と言ったが、その時は誰もが、クレイジーだと言った。でも、今や、4週間で20%の上昇だ。これ、過去に遡っても、今までに無かったレベルのことなんだ。それでも誰もその意味を分かろうとしていない。
ヘイトメールが増えるのは、この上昇の意味を理解せずに、相場に乗り遅れ、痛みを抱えた人がどんどん増えているってことだ。
でも、状況が変わった時は、間違いを素直に認め、次に進まなきゃだめだ。
2月より、1月より、状況は確実に良くなってる。政府の刺激策も効いている。
大事なのは、直近の第一四半期の状況じゃないんだ。未来がどうかだ。例え、今回の決算が予想より悪い結果が出たとしても、半年後の状況が良くなるだろうという明かりが見えてきているのだから。
ということはこれからまっすぐに上昇するかって?
いやいや、そう単純にことは運ばないさ。熊はまだ本格的な冬眠には入らないよ。
でも、状況は確実に変わって来ている。
言いたいことは、マーケットが変わって行くときには、変化にフレキシブルに対応することが重要だということなんだ。
視聴者からの質問:
Q: リセッション時はスモールキャップから上昇するというけど、今回のリセッションは金融破綻という特殊な事情がある、この場合はどうなの?
A: 今回はラージキャップの方がいいだろう。今回は世界的なレベルのリセッションで、海外展開をしている会社の方が、より早い立ち直りが期待出来る。例:3月のブラジルと中国の自動車販売数は非常に良かった。
Q: オバマ政策の代替エネルギー関連、風力発電関連銘柄でGE以外でいいのは?
A: 風力発電に関しては相場になるとは思っていない。
今日の投機株:
さて、これだけ底値から上昇してきた段階で、投資のアイディア、銘柄を探すとしたら何が言いだろう。
単純に大きく上げた株ってだけで買うのはダメだ。今はそんな株だらけだ。でもこの局面で選ぶとしたら、ファンダメンタル自体が、予想以上に良くなりそうな株を選ぶべきだ。
ということで、半導体関連の、出遅れ感がありながらもファンダメンタルが良くなるだろう小さな会社を選んでみた。
半導体関連は、3月11日に推奨したTSM。これは30%以上上昇した。それにXLNX。これもいい決算を出して来た。
投機向けの銘柄をお教えしよう。但し投資の前に自分でホームワークをすること!
SPIL Siliconware Prec. 6.33
台湾の会社だ。8.5%の成長率を誇る会社で、DigiTimesにおいて、3月の売り上げが29%アップ。第一四半期の利益も大きくなりそう、という記事が出ていたが、株価においては反応がほとんどなかった。SPILは、半導体のテスト&パッケージを委託されている会社だ。大手が使っている。
半導体の業界動向によれば12月が最悪期だった。TSMの決算では、1月以降オーダーが増えて来ている。ガジェットの業界では、在庫の縮小にやっきになっていた。でも、やっと需要が増えて来たことから、この食物連鎖の中にある会社は全て利益を得ることとなるだろう。
「でもそれって、在庫が無くなったから単純に在庫補充してるだけで、強気になるほどのことではないのでは」だって!
どんなベアマーケットの底でも、必ず在庫の整理があって、そしてその後、再度プロダクションが増加していく過程があるんだ。そして、今回の半導体の業界動向を見れば、需要が確実に増えていると言えるじゃないか!
(投資の際は、リサーチを自分でするように!)
銀行株について:
アナリストのMike Mayoが銀行株について、全て売りだというレポートを今朝出した。
かれの分析は当てにならない。というより、今回の相場に関しては、彼は全て曲げて来ている(その例をたくさん示す)。
そんなエセ専門家の意見を信じるんじゃなく、やはり自分できちんとホームワークをして結論を出すべきなんだ。
マークトゥーマークの会計処理の緩和によって、銀行のバランスシートの毀損は回避されやすくなるだろう。
個別銘柄で考えて見よう。
1位:GS 116.35
既に大きく上がってしまってるけど、GSはモーゲージを持ってない。TARPを今すぐ返せる状態だ。色んな状況を加味するに、いい決算が出ると思う。ここからでも俺なら買いだ。決算が悪かったとしても100ドルまでしか落ちないだろう。リスクは少ない。
2位:JPM 28.23
いい決算が出るだろう。決算発表前に買いだ!
3位:BK 20.08 & STI 32.98
トラストバンクだからトラスト(信用)出来るって訳じゃないがこの二つは買いでいいだろう。デポジットには多くのミューチャルファンドの金が入ってる。銀行のための銀行だからだ。
では、銀行株でどこを避けるべきかだが。全ての地方銀行は避けるべきだ。マークトゥーマークのチェンジはこれらの銀行には大して良い影響を与えない。それは住宅ローンの評価損をかかえているだろうからだ。BBT、STI、PNC、FHN、USBこれらは売りだ。特にKEY、FITBこれらはストレステストを通るかどうかも分からない状況だろう。
ただThrift Bankに関しては、HCBKとNALは買いでいいだろう。
銀行系に関しては、勝ち組に掛ければ、決算によって大きく利益を上げることが出来るだろう。
視聴者からの質問:
Q: ショートのETFを嫌ってるのは理解してるんですが、SECがショートETFで買える株のボリュームをきちんと制限するような形にすれば、まともな金融商品として考えることが出来るんでは?
A: ショートのETFの問題は、ショートの怖さを理解していない投資家に対して多く売られてしまってるってことだ。あなたは仕組みをきちんと理解して買ってるからいいけれど、一般の買い手は理解力の不足している人が多い。銀行株にネガティブだからという理由だけで、長期保有していると火傷を負うことになる。それに現状では非常に非健康的な商品だ。今の状態では、意図的に相場を下げるためにも利用出来てしまう。このような商品は廃止すべきだ。
Q: 今の状態で何に投資すべきでしょうか? 銀行、自動車、ハイテク、何がいいんでしょうか?
A: 私はいつも、適度な分散が必要と説いて来ている。だから一つの業界にしぼるべきじゃない。でも銀行なら先ほど上げた中で。ハイテクなら自分の好きな株(ホームワークすること!)を選べばいいと思う。QCOMなんかもいいと思う。
Lightning Round:
Q: DNDN Dendreon 6.5
A: 売り!
Q: FDML Federal-Mogul 8.21
A: 申し訳ない。この株のことは良くわからないから判断出来ない。
Q: X U.S. Steel 25.10
A: 従業員に対する年金が足かせになるかもと危惧してるんで、売りだ。同じ業界ならNucor (NUE)の方がバランスシートも良く、買いに値するだろう。
Q: BSX Boston Scientific 8.47
A: 買い! 恐慌は逃れたが未だリセッションの最中だ。そんな中ではこの株はいい選択だ。
Q: LMT Lockheed Marin 73.25
A: 売りだ。既に一相場終わってしまったし、オバマ政権は、軍事政策において、前政権から大きく舵取りを変えて来ている。相場を逃したのは私のミスだ。申し訳ない。しかし、ここからの大きなラリーはもう無いだろう。
Q: AVAV AeroVironment 24.15
A: 発表された決算が悪かった。売り!
Q: VRTX Vertex Pharma. 27.05
A: 今回の相場では、バイオテック関係の優秀な株もほとんど完璧に窓の外に投げ捨てて来ている。この銘柄じゃなく、CELGを代わりにお勧めする。
Q: 農薬関係で、MOS The Mosic Co 45.10 がいいと思ってるんだけど?
A: ダメだ。農薬ならTNHのみをお勧めする。高成長を続けているからだ。
Q: VIP Vimpel Comm 7.87
A: 売りだ。ロシア株は手を出さない。リスクがまだまだ大きい。
Q: GTI GrafTeck Intl. 7.49
A: 売り。あまりに投機的すぎる。
Q: COH Coach 17.86 と銀に関してはどう?
A: 銀は買いでいい。金も含め。但し、どちらもアグレッシブになっては行けない、株式相場の様子を見ながら徐々に買って行くべきだ。コーチは今回の決算は悪いとは思うが、いい会社だと思う。買いだ。
Q: CSCO Cisco System 17.46
A: GSが今朝ダウングレードを出したし、決算も良くなさそうだが、将来は明るい企業。買いでOK。買いたい金額のうち、17ドルになったら50%残りを16ドルになったら50%で買おう。
Q: GIS General Mills 50.85
A: 今回の決算は悪かったが、買い。商品価格の下落から利益を得るだろうから次の四半期はいい決算が出るだろう。リセッションあけには報われる株だ。2歩下がって5歩上がるような感じになるだろう。
Q: DUK Duke Energy 14.06
A: 売り。Dの方が良い。
SELL Block:
先週に、売りの監獄に収容されていたカジノ関連銘柄を解放した。そしてこの一週間で大きくラリーした。短期間にこれだけラリーした場合、やはり全部とは言わずとも一部分は利益確定に回すべきだ。
他にもこのコーナーで推奨したことで、利益を出せていても、欲張りすぎるのはだめだ。その後相場が崩れて酷い目にあったケースもある。
大事なことは、このSell Blockのコーナーは特に気を付けて見てもらいたいということだ。利益確定、もしくはロスの確定のどちらの場合にしろ、恐れることなく、損益を実現すべきタイミングなのだから。
番組の最後に:
アーニングシーズンが近づいている。悪い決算内容出て株価が大きく下がるんじゃないかとビクビクしてるかもしれないが、この前のFDXの決算とその後の株価を思い出して欲しい。
悪い決算だった。しかし、来期の予想は明るくなっていた。株価は決算前に41-44まで上がり、42ドルに落ちたが、今や50ドルだ。
恐れる必要はない。株価は先を見るんだから。
----------------------------------------------------------------------
この記事がお役に立ちましたら、ぜひランキングにご協力下さい!
0 件のコメント:
コメントを投稿