2009年5月4日月曜日

2009年5月1日(金): ジムクレイマー MAD MONEY



今日の株価終値:
Dow Industrials (.DJI) 8,212.41 △44.29 (+0.54%) Volume 237M
NASDAQ Composite (.IXIC) 1,719.20 △1.90 (+0.11%) Volume 2,049M


たくさんの枝葉の話で、重要なポイントからあなたの目をそらそうとしている。

ストレステストの延期というお話。

このニュースでストレステストの結果を怖がってしまうかもしれないが、それは間違ってる。我々が注目すべきことは、ストレステストの勝者についてなんだ。勝ち組は買うべきだ。負け組を政府が無料で分け与えるだろうからね。

昨日はクライスラー破綻のお話があった。オバマのヘッジファンドへのコメントも輪をかけて、気をそらさせるものだったが。

クライスラーの話は、経済全体から見れば非常に小さなものだ。だが、その小さなことに対して誰もが大きな関心を示してしまってるのは残念なことだ。

こういう話の陰に隠れてしまっているが、見逃すべきでない好業績がたくさん出てきているんだ。

オバマがもうちょっとエレガントに、クライスラーの話をしてくれれば良かったと思ってる。ほとんどの銀行は、オバマ政策指示側だ。一部の銀行とヘッジファンドだけが、反オバマに回っているだけだ。

ノンTARPの銀行達だがね。彼らやヘッジファンドが大きな問題になってる。そして、彼らが強欲なままなら問題はこじれるだろう。

おとといのBACのケンルイスの話も枝葉の話だ。彼がCEOであろうとなかろうとどうでもいいことじゃないか。だが、ニュースでは大きく取り上げられていた。

私がどうしてこれらの枝葉の話を気にしてないかって。

なぜなら、これらの話が、あなたの儲ける機会を失わせるものとなってしまってるからだ。

今日みたいな日でさえ、結局引けでダウは44ポイント上げた。もっと上がっても良かったんだ。4時にベルがなるんじゃなければね。

今日話した枝葉の話に気を逸らされなかったなら、もっと利益を取れたはずなんだ。

これらの話が、本当に大事なストーリーを覆い隠してしまっていた。

そのストーリーとは経済の転換だ。水曜日に見た個人消費の増加。各州のFEDのレポートから見られるビジネス環境の好転。今週始めにお話ししたフロリダ州の住宅市場の底打ち感。資源関連価格の反応。そして私の個人的に大好きなサインなんだが、段ボールの需要だ。段ボールが売れるってことは、市場に取って非常にポジティブなサインなんだ。

ニュースの人間にとっては、経済の転換の萌芽は、たいしてニュースにならないってことなんだ。

私は報道も金融もどちらの業界にも属していたから良くわかるが、見栄えがしないニュースは取り上げにくい。だが、ヘッジファンドに居たときの私は、こういう経済の転換期を示すサインが大好きなんだ。

なぜなら、その転換が、大儲け出来る素晴らしいチャンスを与えてくれるからだ。

住宅市場の転換が、FOやBDKのラリーを演出している。配当削減にも関わらず。

JWN,KSS,DRIといった、アパレルやレストラン業界の値動き。そして石油相場も経済の転換によって動意づいてきてる。そしてSLB, BP,RIG,COPもラリーしている。

そしてハイテク銘柄だ。RIM, GOOG, AAPL, AMZN, SWKS, QCOM, IBM, CSCO, HPQ。

そして、市場がコストカットを好感していることが、DOW, IP, SBUXからも見て取れる。

そして、NYXのようなオイルタンカー銘柄。

また、BMY, PGと言ったような、好決算を出しながらも、売られてしまっている銘柄がある中で、FOのように、配当をカットしたにも関わらず上昇する銘柄などから、セクターローテーションの動きが見て取れる。

マクロ経済の転換を読み取って、機関投資家が、日用品や医薬品といったディフェンシブな銘柄から、鉄、メタル、石油の景気敏感株や、ハイテクなどに資金を回す動きが出てきてるんだ。

結論:枝葉の話に惑わされないこと。ストレステストにストレスを感じないように。勝者を買うんだ。業績、利益にこそ目を向けるんだ。誰が利益を出してるか。誰がコストカットを断行しているのか。そして、これは絶対忘れないで欲しいんだが、経済状況は確実に良くなってきている、ということなんだ。

視聴者からの質問:
Q: DNDNを持っていますが、火曜日の場中に突如として45%の下げが起こりました。NASDAQが「誤った取引の可能性がある」と調査するとのことでしたが、放置されたままです。誰かが市場を操作してたとしか思えないんですが、どうして何も調査されないんでしょうか。他の誰かが同じことをやるんじゃないですか。
A: 私も同じ意見だ。市場を混乱させることを誰かがやった。こういうことは過去にもあったが、きちんと調査されてきてない。今後の処理がどうなるかは私には分かってない。こうしよう、今度NASDAQのCEOにインタビューする、そこで直接聞くことにする。



Q: 個人投資家のお金がまだ市場に入ってきていないとおっしゃっていますが、どのように判断するんですか?
A: 今、個人投資家は市場から離れている。一つの証拠は、医薬品関連が売られてしまっていることだ。セクターローテーションで買い進んでいく中で、このセクターが売られて他のセクターに流れている状況だ。つまり、新規のお金が市場に入ってるんではなくて、今ある中のお金が動いているだけの状況なんだ。だから私は、未だに個人投資家の多くは市場の外で眺めているだけで、まだ資金を投入していないと判断しているので、ブルと判断している、という訳なんだ。平均的な個人投資家は、未だに市場からお金を抜こうとしていて、このブル相場を信じていない。 信じられないなら、ニューヨークストックエクスチェンジの業績レポートを見て欲しい。未だに資金の大きな流入は起こっていないこと。相場の動きとしては、まだターンしていない、という話をしていた。

ーCM開けー
クレジット市場は未だに、回復の途上だ。クレジット市場の機能障害や、時に機能していない状況が、儲けのチャンスになることを発見したんだ。クレジットクランチがなかったなら得られなかったチャンスだ。

DF Dean Foods Co. アメリカで売り上げベースでナンバーワンのデイリーフードの会社だ。牛乳や豆乳、バターやコーヒークリームなどを製造している。

DFのプロダクトを買ったことがない人なんて、アメリカにはいないんじゃないだろうか。

DFは5月15日期限の債券を多く出している。122.8ミリオンで、6.625%nシニアノートだ。

DFにとっては不運なことなんだが、クレジット市場は未だに回復していないため、リファイナンスや新規債券の引き受け先が見つからない状況だ。

あなたが、住宅ローンのリファイナンスをする方が、この全米規模の会社が資金調達するよりも、ずっと簡単な状態なんだ。

DFは、これを支払うだけのキャッシュを持ち合わせていない。そして、DFは最後の手段をとったんだ。

今日DFはそこそこいい決算を発表した。業績自体は市場の予想を上回ってた。そして決算の中で、新株発行のアナウンスをしたんだ。

債券の支払いのために、22,500,000株の新規発行だ。そしてこの新株発行のために、来期の予想が下がっている。

ここで私からの提案だ。ブローカーに電話をして、この新株のセカンダリー分の購入をするんだ。

なぜそうすべきかって?

同様に、資金調達難から新株を発行したケースが直近で3つあったんだが、どれもがインスタントに結構な利益を得られるチャンスとなってたんだ。

NTRSが新株を50ドルで発行した翌日、株価は55ドルになった。すぐさま10%の利益だ。今日の時点でも5%の利益が乗ってる。Xは、25.5ドルで発行し、今日時点で28.6ドル。TXTは10.5ドルに対し、今日時点でも10.94ドル。

DF以外の会社は、財務的にDFよりも厳しい状況にあったにも関わらず、新株発行で利益を得ることが出来た。

こういうプレイは、私がヘッジファンド時代によく使ったものなんだ。そして、今回はあなたにも参加してもらいたいと思っているんだ。

DFに対しての一番の心配事はバランスシートなんだ。業績自体は良かったんだ。だが株価は上昇していない。なぜなら財務が心配されてるからだ。そして新株発行が嫌気をさらに誘っている。しかし、新株が実際発行された後は、財務の状況は一転する。

それと、決算で、コストカットが効いてきてることが示された。そしてコストカッターの会社は本来マネーマネージャーのお気に入りに入るべき会社なんだ。

経済が回復した時、前に話したように、コストカットした会社は同じ売り上げでより利益を出せる体制になってる。

そして、来期に対して市場の予想を下回る予想を出したことで、将来の売り上げが予想を上回った際の上値の幅も作れた。

だから、この新株に関しては是非買いに走って欲しい。

〜CM開け〜
投機を毛嫌いする人は多いだが、私は金曜日、いつも投機のネタを提供している。
例えば、3月末に紹介したSLABでは、24.7%の利益を得ることが出来ただろう。水曜日の決算発表で予想を上回る決算を出したんだ。

4月16日にはSPILをお勧めした。そこから18%上昇している。

短期間で、リスクを取って利益を上げることは、悪いことじゃないじゃないか。

だが、公平を期すために、48%の損失を出した例も話さねばならないだろう。GMXRだ。

しかし、こういうこともあるのが、投機銘柄なんだ。

大きく失う可能性もあるし、そこそこのときも、そして、大きなホームランを打つ場合もある。

他の人と違って、私は投機は必要なものだと思っている。私が提唱しているホームワークの作業は地味で面白みの無いものだ。だから、投機銘柄というエキサイティングな賭けをすることは、投資を継続していくための興味を持たせるものでもあると考えているからだ。

だから毎週金曜日に投機銘柄を一つピックアップしてきている。週末にリサーチ出来るからね。私が推奨するからといって盲目的に買うのでなく、自分で必ずホームワークをして欲しいからだ。

そして今日の銘柄。

SMG Scotts Miracle-Gro Co.

ガーデニング関連商品の世界的なサプライヤーの中で、最も大きな会社の一つだ。

今この株は不当に低い値段で放置されてると思う。

火曜日の業績発表で、市場の予想を若干上回っただけだったが、北米売り上げは10% の増加だったんだ。この決算シーズンで、二桁台の成長を示す銘柄は滅多に無い。だが、会社の出した今後の見通しが良くないと判断され、株価はたたき落とされている。業績発表前に比べ12.5%も下げてしまった。馬鹿げた下げ方だ。

カンファレンスコールで「まだまだ先はあるので、決めつけは出来ないが、しかしながら、今のしっかりしたトレンドは非常に勇気づけられるものだ」というブルなコメントをきっちりと見逃さずにいたなら、株を売るなんて判断は普通しないだろう。

SMGの弱みは、プロ向け市場なんだが、来期には上昇する予想だ。そしてドル高によって利益を押さえられているが、いずれドル安に向かうと考えており、その際はこの銘柄は恩恵を受ける。

売り上げの28%はHome Depotから来ているが、HDの業績も上向いている。製品の40%は、原料に関しコモディティー市場の影響を受けるが、コモディティー価格は下がった状態だ。

そして、この国のガーデニング人口は増え続けている。現時点で全米の43ミリオン世帯が新たにガーデニングを検討している。去年に比べて19%アップだ。

そして、このトレンドは長期に渡るものかもしれないんだ。

結論:最近はハイテク関連で投機を紹介していたが、今日はガーデニングで投機をお勧めする。


視聴者からの質問:
Q: YZC Yanzhou Coal Mn 9.91 中国のインフラがあげてきますが、投機的すぎますか?
A: 投機的すぎると思う。JOYGをお勧めする。

Lightning Round:
Q: TNDM Netural Tandem 29.63 を持ってるんですが、利益確定したほうがいいですか?
A: 52週高値を付けた。利益確定すべきだ。

Q: ODP Office Depot 2.70
A: 一桁値の投機株だね。投機は好きだが、SPLSの方がベターだ。

Q: BRY Berry Petroleum 16.58
A: 大きく値を上げてるし魅力的に見えるかもしれないが、投機的だ。私なら、同じセクターなら配当狙いでBPを買う。

Q: CBS CBS Corp. 7.19 3ドルの底値で買えたんですが、どうすべきですか?
A: 全株売って、引き出して、触らないように! おめでとう!

Q: BGC General Cable 33.42
A: 大きく上げてるが、これは相場の始まりだ。まだここから10ポイント上は可能だ。買い! 持ってる人はまだ売らないように。

Q: MET MetLife 27.40
A: いやだめだ。保険ならTRBが買い。

Q: PLD ProLOgis 8.66
A: 底値から大きく上がった。利益確定する時だ。

Q: GLW Corning 14.30
A: コーニングは非常にいい会社で、最近は少しでも上昇すると利食いが入るが、まだまだ持っておくべき銘柄だと考えている。買い。

Q: RFMD RF Micro Devices 2.21
A: ハイテクで投機するならSWKSがずっといい。RFMDは今すぐ売却して乗り換えするのが良い。

Q: CY Cypress Semi. 7.77
A: CEOにはこの番組でも何度もインタビューしてる。理由は素晴らしい会社だし、素晴らしい経営をしているからだ。だから、ずっと買いの姿勢でいる。私は、長期投資に向く非常に良い銘柄だと考えている。

Q: TIN Temple-Inland 12.15
A: この株の動きの読みを私は失敗した。ここまで見事に株価が戻るとは思ってなかったからね。だが、ちょっと上昇し過ぎてると思う。調整が入るだろうから、今は買わず調整待ちだ。

〜CM開け〜
Outrage of the Day
あるセクターが大きく敗者となっていったとき、ベアないじめっ子になっていく。だが、あまりにベアに行き過ぎることは出来ないんだ。下落していく間の判断が正しかったからといって、ネガティブで居続けていい訳じゃない。

カジノ関連企業のケースを見てみよう。2008年1月17日に、カジノ主要銘柄を売りの独房にぶちこんだ。
そして、ゲームマシン企業のIGTも観察しながら、下落ぶりを眺めていたものだった。しつこいほどネガティブだった。

だが、ネガティブで居続けることが出来なくなった。4月2日に、LVSが94%、WINN72%、MGM95%、IGT78%の下落となった段階で、独房から釈放したんだ。そして、投機するのにいいタイミングだと話した。

クレイジーだと言う人間も居た。カジノ業界は非常に悪い状態になってしまったからね。これだけさがっていたにも関わらず、ほとんどの人はベアなままでいた。株価がゼロになると言わんばかりに。

私が買い推奨を出していた時に、ショートを振った人たち。あなたたちは信じられないほどベアすぎだ。そして、非常に大きな痛手を負っただろう。人々は忘れてしまっているが、ベアもブルもどちらも強欲になりすぎることがある。そして簡単にピッグになってしまう。

さて、どれだけの酷い痛手を負ったか見てみよう。

私がこれらの株を釈放してから、株価は大幅に上昇した。LVS81.8%,WYNN46.7%,MGM150.3%,IGT26.9%だ。たったひと月だよ。

そして、ベアすぎた人たちは、株価がゼロになると思っていたかもしれないが、彼らはこの素晴らしい機会を逃したんだ。

そして、幸運にして買った人々。覚えておいて欲しいのは、利益は確定してこそ利益なんだ。だから、強欲にならず、今すぐ利益確定すべきだ。

もし売らないなら、ただのピッグだ。私はいつも言ってる。

ブルも儲けることが出来るし、ベアも儲けることが出来る。でもピッグは切り刻まれるだけだ。これは、私が掲げる第一のルールだ。

ベアも利益を出せる。今回の下落時に上手く乗り合わせてたら、大きな利益を出した。だが、底値付近でポジションを閉じたものだけが利益を手にしたんだ。

そして、底値でカジノ株を買いに走った人間も、今利益確定をすれば、大きな利益を手にすることが出来るんだ。

だから今持ってる人は、是非利益を確定して欲しい。




〜CM開け〜
私の同僚は、今ショートポジションを築いている。だが私はまだまだブルだ。なぜなら、経済の状況が好転しているからだ。もしも、経済の状況が現状維持のままだったなら、こんなにブルではいられない。だが、経済が明るい兆しをみせ、好転しているサインをだしている限り、ブルのままだ!

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2 件のコメント:

  1. いつも大変な作業でしょう感謝しています

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  2. ニバンさん

    いつも見に来て戴いて有り難うございます。更新が遅れてますが、続けていきますのでまた見にいらしてください!

    返信削除