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2009年5月18日月曜日
2009年5月16日土曜日
2009年5月15日(金): ジムクレイマー MAD MONEY
更新が遅れてしまってすみません。先々週あたりから、良いニュースにも市場が反応しなくなってきたり、ハイテクや銀行といった、相場を引っ張るセクターからディフェンシブなセクターへと日替わりで動きが出てきてる感じですが、全体としての上昇感は止まってしまってる雰囲気です。皆さんの興味もきっと今後の相場がどう転換するかだと思います。
それに対して金曜日のMAD MONEYは非常に示唆に富む内容でしたので、今日は予定を変更して、今週金曜日放送分から先にアップします。他の分は随時追加してなんとか追いつくようにしますので、しばらくお待ち下さいませ。
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Dow Industrials (.DJI) 8,269▼62.68 (-0.75%) Volume 308M
NASDAQ Composite (.IXIC) 1,680 ▼9.07 (-0.54%) Volume 1.99B
素晴らしい投資家や、投資のプロは、ワールドビューを持っている。世の中で今後どういうことが起こるかということに対する展望と、経済状態に対する意見だ。
私がヘッジファンドをやってたときは、投資の意思決定前に、いつもこのワールドビューを捉えることをしていた。そして今もそれを心がけてる。
あなたがプロを打ち負かしたいのなら、彼らのように考えなければならない。そして今日はその方法についてお教えしよう。
では、プロはどうやってワールドビューを見ているのだろうか。もしかしたら単純に、日々出てくる失業率や石油の在庫、住宅指数やモーゲージ、消費指数や連銀のレポート等の経済指標で判断してると思うかもしれないが。
私のやり方はそれだけじゃない。もちろん経済指標は重視する。誰もが注目してるからもちろん無視する訳じゃない。だがそれだけでは十分じゃない。
経済指標だけでは、私が、自分自身のワールドビューを導く鍵とはならないんだ。
マクロの指標は、だれもが見ていて、それだけでは、導いたワールドビューの優位性を出せないんだ。そしてその優位性が相場での利益を生む。
では何から優位性を得るかだが。私のやり方はこうだ。
私はマクロからだけでなく、ミクロの分析をする。つまり、個別の企業がどういうことを言っているか、そういう個々の情報を集めて判断するんだ。
カンファレンスコールを聞いて、彼らのトーンや、様々な業界に関しての見通しなんかを聞く訳さ。
例えば昨日私はGOOG,YHOOは買いだと話したが、どうしてそう考えたかというと、単純に、タイムワーナーやディズニー、CBS、ニュースコープのカンファレンスコールでの、インターネットや広告等の動向についての話しを分析したからだ。新聞からウェブへと広告は移っていってるし、広告自体も戻ってきている。
そして広告が戻ってくるなら、ピュアプレーに掛けるべきだ。だからGOOG,YHOOを推奨した。
さて、来週ゲームプランを考えよう。週末はゲームプランを考えるのに最適だ。
そして、来週からの相場の動きを占う上で、絶対注目すべき、私にとって二つの最重要の手がかりが発表されるんだ。今後の経済の状況を示してくれる地図のような役割をしてくれるものがね。
世の中にはとんでもない量の情報が流れてる。どうして特定の情報が意思決定においてそんなに重要になるのだろうか。
例えば大統領選。様々な州の情報があふれかえっているが、大統領選の結果を左右し、一番重要な意味を持っていたのは、共和党、民主党が拮抗しているスイングステートだった。その他の州の情報は、スイングステートほど重要ではなかったんだ。そして、人々は大統領選の行方をスイングステートの動向を元にして予測していた。
これと同じことが、株式市場でも言える。株式市場の今後を占うときにも、スイングステートを最も注視すべきなんだ。それはカリフォルニアとフロリダだ。どちらも消費のパイは巨大で、人の動きも激しく、経済は動的だ。住宅ブームも大きく、またバブルが大きく弾けた場所でもある。
だから、カリフォルニアとフロリダの行方が、アメリカ経済の行方を決めるといっても過言ではない。
だからこそ、来週は非常に重要な週になる。
ここに2つの銘柄がある。どちらも、全米規模の非常に大きな会社であると同時に、どちらの会社もカリフォルニアとフロリダで大きく展開している。月曜と火曜に、二つの物語、経済の行方のパズルを埋める二つのピースが出てくるんだ。
それは経済指標なんかじゃない。それはLOW Lowe's と HD Home Depotの決算発表だ。
そしてその発表が、今後の経済が、さらにリセッションへと進むのか、それともリセッションからの抜け出しを示すのか、そして住宅市場が底打ちをするかどうかを計る大きな指標となる。だから、このカンファレンスコールは絶対無視出来ない。一言たりとも聞き逃してはならない。
両社とも、スイングステートでの業績が大きな割合を持っているし、両社とも、経済の見通しや来期予想については、保守的に発言することで知られている。そして、今のところ両社が、スイングステートに関して特段ポジティブなニュースを出したことはない。
もし、3月からの上昇相場に、これから第二幕があるとしたら、それは住宅市場に掛かっていると思っている。
特にこのスイングステートの状況に掛かっている。この州の消費動向や、住宅ローンや、リファイナンスの状況を見るんだ。消費者が楽観的になっているのか、それともネガティブなままなのか。
そして、住宅市場が回復しているのなら。消費マインドが上がってるなら。そんな消費者はどこへいくだろうか。例えばリノベーションをするとか、新たに家を建てるとか、そうなったらどこへ行く?
LOW, HDだ。
だから、これが来週のゲームプランだ。きちんとした情報に基づいた投資の意思決定をしたいのなら、今後の経済を見極めるために、この二社の決算内容を読み解き、カンファレンスコールを、質疑応答も含めてちゃんと聞くんだ。そしてそれを元に、短期での投資戦略を練り直すんだ。そうでなければ、今後の経済の行方を見極められない。
シナリオとしては3つある。
1. シビアなリセッションになる=ダウで1000ポイントくらいの下落も考えられる
2. 経済状況自体は先月とレベルが変わっておらず、ボラはありながらも安定化する相場になる
3. これはほぼないと思うが、状況が大きく好転している=買い!
私自身は、経済は安定化しつつあって、今日のような下げ相場も、安定化するという状況下なら何ら問題が無いが、経済が悪化することによる相場の下落はいただけない。
視聴者からの質問:
Q: SFL Ship Finace 9.97 配当も良いし、悪いところがない株のように思いますが上昇しません。
A: 2ビリオンの長期債務がある。だから私はお勧めしない。業績も取り立てていい訳ではない。投機と間ガルかもしれないが、この業界で財務がベターな会社はある。財務の悪い会社はお勧めしない。
Q: 買いは複数回に分けて買ったのですが、利益が乗って売る時にも複数回ですか?
A: 私は一時に全て売って、利益を取り逃したことがあるので、ルールを作っている。基本的には、25%上昇で1/4。その後25%上昇でも1/4。残りはキープして状況を見る、という風にね。
Q: DE Deere 42.10
A: DEは、上げ過ぎてると思う。来週の決算の内容を見るまでは買わない。
ところで、HDは、州毎の細かいレポートを出す。だから、LOWを見れない人も、最低HDは詳しく確認して欲しい。
〜CM開け〜
今日のニューヨークタイムス見たかい? Huluが多くの視聴者を得て凄いことになってるって話しだ。
で、Huluを換えないかとティッカーを探したがない。普通の人はそこで止めてしまうだろうが、私はなんとか儲けのチャンスを利用したい。そこでどうやってHuluのニュースで投資チャンスがあるかを考えた。
そのプレイとは! CIEN Ciena Corp だ。音声、ビデオ、データ通信のマネージメント&送信のためのソフトとハード、サービスを提供する会社で、Huluにもサービスを提供している。
次の質問は、CIENは投資に値するかということだ。一桁のテックストックだしね。
ところで、私はまだハイテクラリーは終わりじゃないと思ってる。そして、それは大型銘柄から小型銘柄へと広がっていくだろう。これは先週私が言ってたこととも合致して、CIENはその方ゴリーに入る。
このラリーはまだ続くから、もちろん、四天王のGOOG, RIM, APPL, AMZNも買われるが、その下のレベルも物色すべきだ。
このラリーの初動は、中国の需要増加だ。初期には在庫を減らす動きから、需要増加で利益が伸びてきてるものだった。次の相場は違ってくる。純粋に技術面での優位性が表にたってくると見ている。だから先週も銘柄を紹介したし、今回はCIENだ。
私は以前CIENを取り上げた。12月12日に買い推奨で6.13が1月8日に売り推奨で8.75と42%のアップだった。
あのときの動きは、ありきたりな大恐慌入りの恐怖の中でのことだった。あのときはハイテクもダメな状態で、ファンダメンタルでなく投機的なことで大きな利益を与えてくれた銘柄だった。
現時点で私が売り推奨した値段よりも上げてる。人は、私の推奨に一貫性がないというかもしれないが、今回推奨する理由は、企業の技術自体を評価してのことで、前回とは違う理由からなんだ。
CIENの事業は、次世代向けのものだ。ビデオストリーミングはHuluの例だけでなく広がっていってる。
この業界は、この経済状況下にも関わらず、15%年率で成長してる。
電話会社やケーブル会社の過当競争の中で、CIENは、武器ディーラーのように儲けを得ることが出来るだろう。
次の質問は、ではいつその成長が始まるのかだが。前の電話会社の決算では、コストカットのため、新たな機器の導入はミニマムだった。しかし、徐々に増えていっている。
そして、IPTVのユーザーは現在25ミリオンだが、2013までに165ミリオンになると予想されている。これは45%の年成長率だ。
他のどの業界もこれほどの高成長率を持つものはない。そしてCIENはその業界に必要なサービスを提供している。
だが、それはまだ話しの半分でしかない。
今、インターネットビデオも大流行りだ。2007年初頭から2008年末までの増加率は63%。youtubeのトラフィックはものすごいレベルだ。そして誰がその機器をサプライしてるかといえば、CIENなんだ。これは、単純に高成長というレベルじゃない。
そして、さらなる理由は、決算発表で、コストカットや人員削減を発表し、利益の出る体質に変貌したということだ。
現時点では赤字だ。だがオーダーは順調だし、この9ドル台の株価に対して2ドルのキャッシュを持ってる。
私なら、6/6の前に半分。決算後に半分のポジションを築く。
〜CM開け〜
クライスラーが、多くのディーラーをカットすると発表している。多くの方が失業する。お気の毒な話しだが、この番組は投資の番組だ。だから、この情報のどこを見るべきかをお教えしよう。
ディーラーが減る=ディーラー間の競争が減るので、需要と供給の関係から、残ったディーラーにとっては、価格を高くすることが出来る要素だ。
サービスに関しては、ディーラー数がへることで、地元の小さな修理工場や個別の修理工場チェーンの需要が増えるだろう。
ディーラーは確かに減ってしまうが、現在市場に出ている車が消えてなくなる訳ではない。当然サービスが必要になる。
となると、誰がそこから利益を得るかだが。私が思うピュアプレーは、MNRO Monro Muffler Brakeだ。
去年の8月に、同様のことを先読みして、この銘柄を取り上げた。20.32で、今は26.65と31%の上昇。去年8月に比べて上昇している株というのは非常に少ない。
これはラッキーだった訳じゃなく、CEOにも番組でインタビューしたり、下調べをした結果だ。
クライスラーは37%のディーラーカットだ。GMも似たようになるだろう。今日一日でMNROは7%上昇した。きっと同様に考える人がいたのだろう。だが、まだ乗り遅れた訳じゃない。
そしてそれだけじゃなく、MNROは、この悪状況の中着実に業績を上げてきていて、ガイダンスでは10%アップの予想を出していたんだが、見向きもされなかった。そして黒字をきっちり上げてるんだ。多くの会社が赤字転落の時期にね。
原油価格やゴム価格の下落もいい方向に働く。第4四半期は、大規模な広告戦略でコストを使っている。これもいい方向に向くと考えている。
そして、ディーラーが廃止されることによる他のプレイは、自動車パーツリテーラーだ。小さな修理工場にパーツを卸している。これらの企業も業績を上げるだろう。特にORLYだ。CSKも吸収し、コストを下げてる。
結論:クライスラーのディーラー廃止のニュースからプレイするならMNROとORLY。
視聴者からの質問:
Q: GMのディーラーを削減する話しがありますが、ディーラーに対しては卸値が決まってるから、ディーラーを減らしてもGM救済には経済的な意味はあまりない気がするんですが?
A: ディーラーが悪くてGMがダメになったんじゃない。結局労働組合の問題だ。だが、賽は投げられた。後は我々はそれに対してどういう儲けのチャンスがあるかを考えるだけだ。
Lightning Round:
Q: ED Con Ed 34.86 D Dominion オバマのキャップアンドトレードの問題は?
A: EDはキャップアンドトレードは無い。だから買いで良い。Dも良いと思う。
Q: POM Pepco Holdings 11.89
A: 異常に高い配当が気になる。業績も良い見通しでない。だからDかEDの方が良い。
Q: TCK Teck Cominico 12.22 3ドル台で買ってるんですがどうしましょう。
A: 買値の倍の部分を今すぐ利益確定しよう。そして残りをチャンスにかけるんだ。そうすれば何が起ころうとあなたの利益は確定する。おめでとう!
Q: HL Hecla Mining 2.98
A: 私が一番嫌いなマイニング会社だ。マイニング絡みなら、GODがダイレクトプレーでいいと思う。他にもマイニングならいい会社がある。
CEOインタビュー
BUCY Bucyrus Intl. 22.72 採掘機器製造会社
12月9日に買い推奨してから28%上昇している。3月の底からは84%上昇だ。もうこれで打ち止めか? 長期で見れば、この株は非常に買い叩かれてしまっている。まだ上値の余地は大きいと考えている。だが、売るか持ち続けるか。この前の決算発表は素晴らしかった。新規注文は少なかったがこれは予想されたこと。キャンセルは予想以上に少なかったし、バックログはハイレベルだ。
銅や鉄などの鋼材の需要はここのところ大きく伸びてる。
直近で買った人は、売るべきだと思う。しばらく停滞する可能性がある。だが、今後の見通しについては、CEOに直接聞いてみたい。
J: 最近、アメリカはいずれ中国の経済力の上昇で、陰に隠れていく存在となるだろうという話しをされていましたが、もう少し詳しくお話頂けますか。
S: それはいずれ起こると思ってます。中国の経済成長率や、この国の経済のスローダウンをみれば、いずれ起こることです。中国では、早ければ10年後に中国経済がアメリカを超えるという声があります。
J: 我々がこの経済危機を素早く乗り越えられなければ、5年後にそれが起こるかもしれないという人もいます。事業を通じてその兆しが見えているのでしょうね。あなたの会社の業績は、資源価格が底をついて戻ってきているかどうかを示してくれると考えているんですが、状況はどうですか。
S: 第四四半期から、資源生産者は、生産レベルを戻してきています。確かに資源価格は下がりましたが、彼らは生産を止めてはおらず、現在でも生産コスト以上の価格であり、上手く運営しています。私は、資源に関しては底打ちをして戻っている状態だと信じています。
J: オーダーのファイナンスの状況は?
S: 他のクレジット市場と異なり、我々の機器購入に関しては、多くの銀行が、ローン提供に協力してくれており、状況は非常に良いです。
J: インドのオーダーで納期を遅らせる話しがあります。インドは貴社にとって中国の次に重要な市場ですが、インド市場に問題があるんでしょうか。
S: 我々の顧客は基本的にインド政府なので、官僚システムでのプロセスに時間がかかったりファイナンスに時間がかかったりすることで、遅れが出ているんです。インドの問題は、埋蔵量は充分あるのに、そのシステムのせいで、弊社のシステムを最大限有効に使いきれてないために、需要に対する供給量を国内で生産するスピードが遅く、資源を一部輸入に頼っている状況があります。
J: 我々は、インドで経済刺激策として、貴社の製品などの購入を促進する政策が出ないかと期待してるんですが?
S: そういう動きはないです。
J: キャンセルはミニマムレベルですが、それは貴社のビジネスのやり方から来てるのでしょうか。
S: そうと言えますね。弊社の商品は、最も安いもので5M。最高で180Mですので、顧客に取って負担にならないようなファイナンスをくんでいます。ダウンペイメント+顧客のキャッシュフローで払えるやり方です。生産性をあげ、キャッシュフローも出る状態でのファイナンスなので、基本的に顧客が逃げることはほとんどありません。
J: 会社の業績に比べ株価が不当に低いとき、買収される危険性が出てきますが、それに対して何か対抗策を出されたりはしないんですか。自社株買いとか。
S: 我々は、過去にも事業吸収を行ってきましたし、資金を自社株買いに回すのではなく、今の時期だからこそ、事業拡大のための買収に使うつもりです。
J: それこそが、今後において非常に重要なことですよね。今日は有り難うございました。
私は、みんなに強欲にはなって欲しくないんだが、でもこの会社は将来の成長性も高く投資に値する会社だと思っている。
結論:相場の次の動きが上昇か、サイドウェイか、下げなのかを見極めるためには、来週のHDとLOWの決算発表とカンファレンスコールは非常に重要だ。
2009年5月14日(木): ジムクレイマー MAD MONEY
Dow Industrials (.DJI) 8,331.32△46.43 (+0.56%)
NASDAQ Composite (.IXIC) 1,689.21 △25.02 (+1.50%)
ここ一週間、憎むべき下げ基調が起こっている。そして、それはハイテク銘柄の下落から始まってる。ここまで市場を引っ張ってたリーダー。ベアマーケットの底から我々を救ってくれたハイテクの下落を見て、ベア派は溜飲を下げてるだろう。
ハイテク関連は総じて財務も良好、中国での発展の見込みも高い。そして高成長のポテンシャルを秘めてる。新しい資金の流入のために重要なセクターだ。
ハイテク銘柄の下落が伝染病のように、他の大事なセクターである銀行やインフラ、製造業、そして石油関連の下落へと広がっていった。ディフェンシブ銘柄以外ほとんど叩かれた。
しかし今日ハイテクは素晴らしい復活を遂げた。
しかし、これは良くあることさ。一番強いセクターから売られていく。だが、今日の伸びを見て、ハイテクの調整は一旦終わったんじゃないかと思う。
そしてここで一つの質問が浮かび上がる。3月からの相場の回復を支えたハイテク銘柄と、これからの相場で上昇するハイテク銘柄は違いがあるのだろうか、ということだ。
私は違いがあると思っている。
最初はセミコン業界から始まった。オーダー減少による過剰在庫を絞ったあと、新規オーダーから生産量を増やしていったことからだ。台湾セミコンダクターは凄い上昇を見せた。そして、彼らの顧客の多くは中国だ。ガジェットや携帯が急速に伸びてる。だからSWKSの株価も大きく上昇した。セミコン業界の活躍で、セクター全体が冬眠から目覚めたんだ。そしてここからの相場はは、ハイテクに関する支出が増加していく部分が違ってきているんだ。様々なエリアに対して支出が増えてる。
Verizonの業績を見ると、前四半期は、設備投資をほとんど行っていなかったが、そういうトレンドは変わっていくと思う。だからTKLCやSTAR,CIENなんかをお薦めしている。
テキストメッセージや携帯機器、マルチメディア用機器はこれからどんどん伸びると思う。それにクラウドコンピューティングの広がりは、CRM セールスフォースの業績を押し上げるだろう。オラクルがなぜ買収しなかったのか不思議なくらいだ。
そして、広告支出に対するサイクルもポジティブになってくるだろうから、YHOO,GOOGも伸びると思う。
今日のWSJに、IT関連支出が底をついたという記事がでている。その記事から、IBM,CSCO,HPQも業績を上げると考えられる。
企業買収で株価が上がっていくものもある。そして、EMCやVMwareは、次のハイテク企業での買収のターゲットになるんじゃないか、と思っている。
もちろん、買収予測で投機するのはファンダメンタルが良い状態でない限り、お薦めしないが、今の状況は最悪期を脱出したと考えている。
インテルは下げた日に良い業績を出してたが誰も見向きもしなかった。AMDはシェアを増やしてる。
それに、ハイテク四天王AMZN,RIMM,GOOG,AAPLは、景気が非常に悪い時期でさえ、確かな業績を築いてきている。もし、経済状況が安定したら、どれだけの業績を上げれるのか予想出来ないほどだ。
これらの状況から、ハイテク株は今後も市場を引っ張ると思う。もちろん注意は必要だ。
政府の動向も、市場に対して向かい風を与えることもあるかもしれない。
だが、この下げ基調の中で、下げの日にベア派がどういってるかを、上昇基調の時にブルがなにを言ってるかと同様に、そのまま鵜呑みにせず、冷静な目で判断していくべきだ。
結論:私の経験の中で言えることは、上昇相場の中で、大きな売り圧力がかかったとき、相場を引っ張ったセクターからまず売られ、そして他のセクターに波及していく。だが、大きな売りが終わった時に、上昇時に引っ張ってたセクターから真っ先に買い戻しが入ってくる状態が見受けられるようになるなら、そのセクターのもーメンタムは消えていないということだ。そして、私は今回、ハイテクがこの相場を引っ張る状態はまだ続くと信じている。
視聴者からの質問:
Q: CLF Cliffs Natural 配当のカットなどネガティブなニュースだらけで2日で25%も下がって損してます。持っておくべきでしょうか。
A: この銘柄は、チャート派がチャート的に推奨していたが、チャート派の問題点が出てる典型例だろうと思う。さてどうすべきだろうか。業績発表や減配など、確かに良くない話しだが、ここまで下げてしまった以上、あえて売ることもないだろう。ただ、チャートに頼り過ぎると、チャートが思い描いた形にならなかった場合の判断は売りだけになってしまう。
Q: FGP Ferrellgas 14.84 現在配当13% そして今日企業買収を発表し、新たに1700以上の顧客を得たというニュースがありますが、この買収は株価にとってプラスですか?
A: 基本的には好きな会社だし、こういう小さな買収で業務拡張していくことは、プラスに働くと思う。ただ、同業ならKMPやEPの方が、配当は低いけれどもお薦めだ。
Q: 最近の上昇を見ていると、ベア派はかなりバイアスのかかってる意見しか言ってないように思うのですが。例えば、S&P銘柄のうち、50社もが、この2ヶ月で倍近くになったのは、上昇スピードが速すぎる、という話しとか。どう考えるべきですか。
A: 50社と言っても、1/10だ。割合としておかしくないと考えることもできる。ただ、大事なことは、相場が急激に上昇したり下降したりしたときは、それぞれの意見に懐疑的に耳を傾け、きちんと自分自身で状況を冷静に分析することだと思う。
〜CM開け〜
SELL BLOCK
投資家が絶対考えてはダメなことは”もうこれ以上悪くなったりしないよ!”と思うことだ。答えは、今以上に悪くなる可能性は、どんな時でもあるのだから。
だから私はこのコーナーで、触るべきでない株を紹介してきている。
今日はAIGだ。実はAIGに対しては、2007年12月のアナリストミーティングで、彼らが訳がわからないことを言ってる状況のとき、株価は57ドルだったが、売りの独房へぶち込んだ。もし、電気椅子に掛けることが出来るなら、AIGは、そこに真っ先に座るべき会社だ。
そして、株価は32セントまで落ちた。これには合点がいったものだ。
だが、今の株価は1.8ドル。今日大きな上昇をした。そしてボリューも大きかった。つまり、投機的な気持ちで買い向かってる人間もいる、ということだ。
例え政府が78%所有しているとはいえ、このボリュームは異常だ。
もしあなたがこの株を買いたいと思ってるなら。恥を知るべきだ。
理由は分かる。政府の介入もあり、この株価で、ここから失うものなんて無いと思うだろう。FEDも支援してるしね。
だが、その考えは間違ってる。ここからでもゼロになる可能性は残っている。既に最悪なことが起こってしまったのだから、これ以上悪くなりようがないだろう、なんて推測は非常に危険な態度だ。
どんなときでも、今以上に悪くなる可能性があることを覚えておいて欲しい。
そして、それがAIGのケースに当てはまるんだ。
AIG本体は問題なく、問題なのはCDSだけで、その問題さえ取り除けば未だにちゃんとした会社のはず、なんて思ってる人もいるかと思うが、その考えも過ちだ。
Thestreet.comでストレステストの結果を踏まえて分析したところ、AIGはさらに6.8ビリオンドルが必要と試算された。これは、あなた方の税金が今まで投入された額を除いての額なんだ。
AIGの保険事業は、今や業界内最悪の部類に入るほど悪い状況だ。AIGは、CDS以外の様々な分野で損失を出し続けている。
2008年だけで、生命保険や健康保険、傷害保険、住宅保険などの分野だけで7.9ビリオン失ってる。15%の下落だ。
この第一四半期の決算で、4.4ビリオンの損失だけだ、と聞いて喜んでる人々は、まるでジョークだ。
想像出来うる限りで最悪の結果だったというのに。特に、政府からどれだけの支援を受けたかを考えれば、その酷い状況は理解出来ると思う。
2008年に資産を洗い直しすることが出来たはずなのに。政府支援を返済していくための資産売却の速度はめちゃめちゃのろい。そして、支援されてるお金は、AIGの負債に対する利息の支払いにかろうじてマッチしているレベルなだけだ。同時に、AIGのビジネス自体の価値が減少している。だから、資産売却に対しても、ブックバリュー以下に買い叩かれてしまうだろう。
そして、AIGは住宅ローン最大の引き受け手で、70ビリオンドルものローンを抱えてる。ローン証券じゃない。ローン自体でだ。
もし、商業物件が、皆が言う通りに大きな損失を出すとしたら、さらに巨額のロスを出すこととなる。
そして、これらは、この会社の一番マシなレベルの話しなんだ。
ファイナンシャルディビジョンに至っては、第一四半期終了時点でまだ、カウンターパーティーエクスポージャーが1.5トリリオンダラーもある。確かにピークの2.7トリリオンよりは減っているが、それでも信じられない巨額なレベルだ。
昨日CEOは、政府への返済が5年かかるという発言した。彼は冗談を言ってる訳じゃない。
なぜ、5年かけて払い返せるかどうかの会社に投資をしようと思うのか。
結論:AIGが2ドル以下だからといって投資することは絶対するべきでない。そんな金があるなら、宝くじを買う方が当たる確率が高いと言える。この株を買う理由は一つもない代わりに、買うべきでない理由は山ほどあるのだから。
〜CM開け〜
やっとYHOOを買い推奨出来る日が来た。
今まで、数えきれないほどの四半期、予想を下回る決算を出し続けてきたし、私が知ってる限りでも最悪のCEOだった。
だが、ついに買っていい状況になってきたんだ。
この番組で初めて、私はYHOOを買い、と言った!
なぜ今になってこの株を信じるようになったのか。YHOOの売り上げの87.6%は広告からのものだ。
そして、二つの理由がある。
1. ついに素晴らしいCEOを手にしたこと。
2. 広告市場の底打ちに関するサインが山ほど出てきてること。
伝統的なメディアからネット広告へのトレンド。過去にはそれをつかみきれてなかった。
だが、新しい有能なCEOの登場と、広告市場の転換が、うまくはまって、業績を上げてくれるものだと考えている。
広告業界の底打ちが近いことは、様々な会社の業績発表から見えてきているし、YHOOのような、広告で利益を出す企業の株を買うには、底打ちの手前で買いに入らねばならない。
タイムワーナーや、AOLの業績発表から、広告業界の下落のスピードが和らぎ安定化してきていることが見えてくる。DISも安定してると述べ、CBSは、上昇の兆しが見えると言ってる。News corpもここ最近で上昇が見え、悪くなる雰囲気がなくなったことを述べてる。My Spaceの広告は、実際4月から上昇していて、去年より良いという話しも出ている。
そして、これ以上に長期のトレンドとして、広告全体で、2008年に10%なのが、2011年には15%になると言われている。ネット広告だけで考えれば3年で50%の成長だ。私自身はその後4年ほどで、さらに倍になるんじゃないかと思ってる。
今度のCEOはきっとやってくれると思ってる。彼女はADSKで14年間過ごした間に、株価は997%も上昇している。NASDAQは同時期209%しか上昇していない。実績が素晴らしく、銀行筋にも多いに好感されている頼もしいCEOだ。
彼女はこの1月にCEOになってから、ビジネス自体は傷づけないようにしながらも、果敢にコストカットを実践してきている。そして、この4月、YHOOの検索ユーザー数は、14%伸びている。この伸び率はGOOG以上だったんだ。すでに新CEO効果は現れてきてるんだ。
YHOOは1株当たり2ドルのキャッシュバリューがあり、ヤフージャパンやアリババなんかの海外資産は、一株当たり5ドルだ。現在の株価14.73ドルからみると、コアビジネス部分で7ドルほどというのは、今後のこの業界の成長力を考えると非常に魅力的だと思う。
そして思い出して欲しいんだが、マイクロソフトは、31ドルで買収しようとしていたんだ。今の株価の倍以上だ。
前のCEOは、それだけの素晴らしいオファーにも関わらず、頭が悪すぎてパスするような愚行を犯したが、彼女はそんな間抜けな真似はしないはずだ。
視聴者からの質問:
Q: Sprintの買い推奨ありがとうございました。あれからひと月しないで30%利益が出ました。で、質問ですが、AAPL,RIMMは、ここ2週間で結構売られてしまってます。今後の見通しは?
A: まず、スプリントの件はおめでとう。でも、ここで少しでも利益確定しておくことを心がけて欲しい。さて、この二つの銘柄だが、私はずっと詳細にフォローしてきてて、番組でも、結構売り買いの指示を出してきたものだったが、過ちを犯してたと思う。この二つに関しては、長期で保有すべき株なんだ。ここ最近は確かに低く評価されてるけれどね。もちろん、状況が変われば、すぐこの番組でお伝えするが、長期保有でいい銘柄だ。
Q: EMCを推奨されてて買ったんですが、30%落ちました。どうしましょうか。
A: 持っておくべきだ。EMCとVMwareは、IT投資関連のスローダウンの影響を受けて株価が下げられてしまているが、私だけでなくWSJでもIT関連支出が増えていくという予測を出している。だからここから伸びる銘柄だ。
Q: VZ Verizon Comm 29.97 4月以降の株価の動きを見て、売ろうかどうか迷ってます。
A: CEOは最善の努力をして業績も良くなってきているのに、なぜか接着剤でくっつけたみたいに30ドルから上にすすまない。だが、私はCEOの進めている方向は正しいと信じている。
Lightning Round:
Q: IR Ingersoll-Rand 20.40
A: 私も買ってて一部利益確定している。今の株価は高い。17ドルくらいでないと買うべきでない。
Q: PNRA Panera Bread 50.75
A: チャート派は売りだと言うが、私は、レストラン業界の業績アップ等も含め、今は買い場だと思う。
Q: BMI Badger Meter 35.32
A: 高配当のEMRをお勧めする。
Q: DOW Dow Chemical 16.49
A: 持ってて大丈夫だ。
Q: ZOLT Zoltek 7.37
A: この株が20ドルのときに売り推奨を出した。この業界にかけるなら、OCの方がいい。私自身は他の業界の方がいいと思う。
Outrage of the day:
いつも怒ってばかりのこのコーナーだが、今日は反対のことをやってみようとおもう。
Nordic AmTanker (NAT)
3月末のCEOインタビューでは、セカンダリーの優先株のオファーを出す必要はないと話していたから、今回の話には多少驚いたものだった。そこで詳しく調べてみた。
配当を払えないから、資金調達をしてごまかしてるという非難もあったからね。でもそれは間違ってる。
NATは、1.07ビリオンのオファーを出した。16槽の船を買うためだ。そして、760ミリオンを株主に配当で出すと話している。今NATは180ミリオンのキャッシュを持っている。船の値段を考えれば、今回のオファーで、NATがより多くの価値を創造することが理解出来るだろう。
優先株のオファーを出して短期的には株価は下がっているが、この会社は、将来の新たな利益を生むための、生きた投資のためのオファーを出しているんだ。
この会社は、過去ずっと平均15.1%の高配当を続けてきたし、短期で見れば株価を下げる圧力となる優先株発行も、ずっと業務拡張のための再投資に使ってきており、これは全て株主利益となるものへの投資なんだ。
タンカー会社の多くは負債を抱えている。しかし、NATは、新株発行によってファイナンスしており、財務は健全だ。
結論:36ドル以上では買いではないが、現在の株価は、高配当を考えれば、この素晴らしい会社に投資するチャンスだと思う。
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